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紫式部のおみくじがある石山寺!その関係は?大河ドラマ「光る君へ」で赤い掛帯は何?

神社・お寺めぐり

大河ドラマ「光る君へ」第15回でまひろが訪れた石山寺。このお寺は滋賀県大津市にあります。
「石山詣(いしやまもうで)」をしてみたくなりました。

多くの貴族や紫式部をはじめ多くの女流文学者が訪れた石山寺について調べてみました。

千年の昔から、人々の願いを受け入れてきた石山寺では、さまざまなお守りやおみくじが揃っています。紫色の衣をイメージした「開運おみくじ」を開くと、運勢とともに紫式部の歌が一首現れます。

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紫式部ゆかりの地 石山寺について

奈良時代に創建された石山寺は、安産、福徳、厄除、縁結びなどのご利益があり、現在でも多くの信者に支持されています。

紫式部をはじめとする多くの女性文学者が訪れたことから、「文学の寺」とも称されます。また、境内は四季折々の花で彩られるため、「花の寺」としても知られています。

 

東大門から続く参道は、春には桜、初夏には青もみじ、秋には紅葉と、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。石山寺の歴史は古く、奈良時代にさかのぼり、東大寺の大仏建立に際して聖武天皇が黄金の産出を祈り、僧の良弁により建立されたと伝わります。

 

石段を上がると、大きな岩が目の前に現れます。これは、長い時間をかけて熱で変化した硅灰石という岩で、世界的にも珍しく、天然記念物に指定されています。その上には美しい多宝塔が立ち、本堂も大きな石の上に建てられています。

 

広々とした境内には、国宝の多宝塔や、天皇が月を楽しんだ月見亭などが点在しています。さらに、境内の奥には、筆を持つ紫式部の像がある源氏苑も広がっています。

 

国宝の本堂には、天皇の命令で封印された唯一の如意輪観世音菩薩が祀られています。この秘仏は33年に一度だけ公開されます。現在、石山寺は西国三十三所観音巡礼の第13番札所として参拝者を迎えていますが、平安時代の貴族たちも訪れ、お堂に籠もって夜通し祈願していたと言われています。

石山詣

当時、京の貴族たちの間で「石山詣」が流行し、特に女性に人気がありました。紫式部や「蜻蛉日記」の作者である藤原道綱母、「更級日記」を記した菅原孝標女も石山寺を訪れたことが知られています。紫式部は、寛弘元年(1004年)に中宮から「新しい物語を書いてほしい」と頼まれ、石山寺で7日間滞在しました。

現在でも石山寺を訪れると、本堂前にそびえる巨大な硅灰石に圧倒されます。この奇岩の存在から、この地は古くから聖地とされてきました。奈良時代にこの硅灰石の上にお堂が建てられ、石山寺の歴史が始まりました。

観音さまのご利益を求めて京を出発した女性たちは、逢坂山を越え大津に至り、びわ湖の打出浜から舟で瀬田川を下り、石山寺の山門をくぐりました。そして堂内の「局」と呼ばれる小部屋で経を唱え、夢の中で観音さまのお告げを待ちました。

その中には紫式部もいました。彼女は琵琶湖に映る十五夜の月を見て、月の名所である明石や須磨を思い起こし、その時持っていた経典に書き留めたことが、後に『源氏物語』の始まりになったとも伝えられています。

大河ドラマ「光る君へ」と平安時代の恋物語

今年の大河ドラマの主人公である紫式部。彼女がかつて訪れた「石山寺」には、平安時代に『枕草子』を記した清少納言や、恋の歌を数多く詠んだ和泉式部らも訪れたと言われています。

 

感受性豊かな女性文学者たちを魅了した石山寺の魅力をさらに引き出すため、「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」や「源氏物語 恋するもののあはれ展」が開催されています。

それぞれの季節に染まる境内を訪れてみてはいかがでしょうか。

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」

お参りの後は、大河ドラマ「光る君へ」を体感できる「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」へ向かいましょう。参道の趣ある和風建築が会場となっており、紫式部が訪れた地にある特別な雰囲気が漂います。大河ドラマの魅力に浸ることができそうです。

 

ドラマで主人公のまひろ(紫式部)が纏った華やかな衣装。平安時代の風情が感じられます。壁には登場人物の紹介や、回を重ねるごとに複雑になる人間関係のパネルが展示されています。

 

まひろの文学への情熱が伝わる小道具の展示も見逃せません。さらに、撮影の裏側を紹介するパネルや、キャストやスタッフのインタビュー映像、キャストのサイン色紙など、ここでしか見られない展示物も多数あります。

石山詣と赤い掛帯

大河ドラマ『光る君へ』に登場する肩の赤い紐は、古代の衣装の一部である「掛帯」の名残です。

 

この赤い掛帯は、絹織物を胸の前にかけ、後ろで結ぶ形で使用されていました。「掛帯」は、神社や寺院を訪れる女性が、物忌みのしるしとして使用した赤い帯で、赤い絹を折りたたんで胸にかけ、背中で結ぶものです。

 

物忌(ものいみ)とは、特定の期間中に宗教的な禁忌を守り、身を慎む行為を指します。つまり、女性が神社仏閣に参拝する際に使う「魔よけのたすき」のようなものです。

石山寺へのアクセス

石山寺へは、JR琵琶湖線の石山駅からバスで約10分、石山寺山門前で下車するとすぐです。桜の季節に訪れるなら、京阪石山坂本線の石山寺駅から瀬田川沿いを約10分歩き、花見気分で門前へ向かうのも良いでしょう。

石山寺
大津市石山寺1-1-1
077-537-0013
8:00~16:30(最終受付16:00)

さいごに

京の都から少し離れた石山寺は、紫式部をはじめとする女性文学者にとって、豊かな自然と観音様の存在が心を癒し、創造力を高める場所だったのでしょう。

 

静かに物思いにふけり、後世に語り継がれる作品を生み出したのかもしれません。

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