久高島(くだがじま)は琉球の創世神「アマミキヨ」が
天からこの島に降りてきて国づくりを始めたという琉球神話聖地の島です。
久高島は島の中でも那覇空港からアクセスしやすい場所にあると思います。
私が訪れた理由のひとつがアクセスのしやすさでした。
現在の那覇から車やバスで港までいける屈指の観光地となりました。
琉球神話聖地の島を、その言い伝えを訪ねて
神を迎える道を歩いてみませんか?
久高島へのアクセス
久高島へ行くには、沖縄本島の南城市安座真港からフェリーなら約30分
高速船で約15分
海上タクシーなどもあります。
フェリーや高速船は約1時間に1本(※12、13、15時台はありませんのでご注意を。)
必ず事前に出発時刻を確認しておきましょう。
船内は空調が効いているので、羽織るジャケットを持参して行かれたら無難です。
往復チケットを購入しておけば、帰りは何時の船に乗っても大丈夫です。
久高島での小さな宿泊施設の思い出
久高島に7年ほど前に遊びに行きました。
神ノ島として、聖域といわれる島ですので、
島のものは基本的に持ち帰ることができません。
沖縄に宿泊して思い付きで明日
久高島へと思い立ってアクセス方法を調べたのですが、
基本的には島へ行くための船を予約する必要があります。
私の場合は友人と二人で個人の船を予約しました。
島への滞在時間が日程的にも半日くらいでしたので、
夜明けと共に予約した船で港を出航しました。
けっこう高波でしたが、なんとか船を出してもらって
帰りの予約まで船を停留して待って頂きました。
個人船の船長が元々久高島に親類が
いらっしゃって数少ない沖縄風の小民家で
食事処を営んでおられたので、
そちらで朝食を頂きました。
そちらには朝7~8時頃にお邪魔しましたが、
近くの小さな宿泊施設が島にあり
外部の人は当時はそこにしか泊まれないようでした。
宿泊している方が近いということもあり、
食事を取る場所がほとんどないこともあって
そちらに朝食を食べに来られていました。
沖縄らしいメニューで美味しくリラックスして食べられました。
島につながりがある船長さんだったので、
車でビーチや斎場へと連れて行って下さりとても助かりました。
天候にもよりますが、半日くらいの滞在でも
朝早起きすれば十分満喫できる感じです。
斎場はまたピリッとした空気感で人があまりいない島でもあり、
もう少しゆっくり滞在したい気分にもなりました。
久高島のおいしい情報
食事でお勧めなお店「食事処けい」は、畳にテーブルが置かれた質素で素朴ながら清潔感があってホッとする食事処です。
港から数百メートルの所にあり、テラス席もあります。
気持ちいい風を感じながら食事を楽しむこともできるので、外で開放的な気分を味わいながら食事ができるのもうれしいです。
沖縄の気持ちいい風を感じながら食べるとごく普通の家庭料理が、一層美味しく感じます。おばぁが一人でやっていて、とてもアットホームな食事処で気持ちが温かくなるようです。
外観は、少々入りづらい感じがしますが、内に入ると琉球歌手の昔ながらのポスターが貼られていたり、沖縄らしいのんびりした雰囲気の中で、食事を存分に楽しむことができます。
沖縄に来たことを実感できる食事処と言えると思います。
メニューは、ゴーヤチャンプルー、沖縄そば、海ぶどう丼の沖縄料理の定番物から、チャーハンやカレーライスなどの、オーソドックスな老若男女まで幅広く味わえる料理まで揃っています。
海ぶどう丼は特に人気があり、たっぷりの海ぶどうと地元で採れた貝やカジキのお刺身も乗っています。
とても贅沢な丼です。沖縄ならではの味を満喫できます。海で泳いで、疲れた体を休めるにはぴったりのお店です。
久高島とは?
琉球王朝時代に沖縄本島最高の聖地とされた斎場御嶽(せーふぁうたき)は、この久高島に巡礼する国王が立ち寄った御嶽であり、久高島からの霊力(セジ)を最も集める場所と考えられていました。
久高島とは、沖縄本島南部、南城市知念岬の東約5kmの海上に位置する、周囲約8kmの小さい島です。
ここでは、土地は「神様からお借りしているもの」と考えられています。
スーパーもコンビニエンスストアも、娯楽施設もない久高島。
日々の生活から離れ大きな自然に抱かれて気分を一新したいものです。
神聖な祭祀が残る祈りの島
久高島は、琉球の創世神「アマミキヨ」が最初に創ったとされる場所です。
現在、県内のさまざまな地域に残る五穀豊穣のお祭りも、この地にアマミキヨ神が五穀をもたらしたことに由来するとされ、琉球王朝時代には、王国最高位の神官、聞得大君(きこえおおきみ)と一緒に、国王自らも巡礼を欠かさなかったほどの神聖な土地でした。
現在でも、島の海岸線の大部分は人の手が入ることなく、多種多様な海岸植物群落を局所的に確認できる貴重な地域となっており、「久高島の海岸植物群落」として、国指定の天然記念物に指定されています。
祈りの島
久高島が信仰の対象となっている理由は諸説ありますが、最も有名なものは「海のかなたや海底にあると信じられている理想郷ニライカナイから神様がやってくる」というニライカナイ信仰に基づくものです。
歴代の琉球国王も参拝を欠かさなかったといわれる久高島は、今でも沖縄の人々の信仰の対象となっている「祈りの島」です。沖縄本島にある代表的な聖地「斎場御嶽(せーふぁうたき)」も、久高島を拝むために開かれたと言われています。
神聖な祭祀が残る島
島全体が神聖な土地とされる久高島には、琉球7大御嶽(うたき)のフボー御嶽やカベール岬など、御嶽や拝所などの祭祀場が点在しています。
中でもフボー御嶽は琉球王府が国家的に重視していた御嶽とされ、国指定文化財の名勝にも指定されています。
島内めぐりには飲み物持参!
久高島に暮らす人々は、島の土地を「神様からお借りしているもの」と考え、形を壊さぬ様に暮らしています。だからこそ、遠い昔からの記憶が残る島として、本当の沖縄の原風景を楽しむことができるのです。
ニライカナイを臨む美しい海でレジャーを楽しみたい方、ゆっくりと自然溢れる島内を散策したい人もいるでしょう。売店や自動販売機は集落にしかないので、島内めぐりに出かける時には飲み物を忘れないでくださいね。
「この島はパワースポットだと聞いてなんとなく島を訪れ、名所を見ただけで帰って行く人」もいますが、単なるパワースポットではないようです。それでは久高島の本当の良さは分からないのだとか。
イシキ浜
久高島は禁忌や立ち入り禁止スポットも多くあります。
ガイドさんに事前に確認しましょう。
久高島に到着すると、早速クバ笠を被ったガイドさんに案内されて久高島一周の旅がスタートしていきます。
まずは島の中程にあるイシキ浜に到着します。
空気がとても穏やかなイシキ浜は魂が帰る場所「ニライカナイ」
(※人間界とは隔絶された「異界」と伝えられています)から
来訪神が島に訪れる時に船が停泊するとされる場所でかつて琉球国王も訪れていた神聖な浜です。遊泳は禁止されています。
旧暦のお正月にイシキ浜の石を持ち帰り、来年のお正月に戻しにくることが島の人々の習わしなのだそうです。
※但し、島の住民以外は持ち帰ってはいけません。
続いてシマーシ浜に到着します。
ここには、約2千年前のものとされる貝塚があります。草木に隠れて多少大きな岩もあるので、足元には要注意が必要です。
島の最北端、カベール岬に向かいます。ここはCMのロケ地でも有名な場所です。
道の周辺にある街路樹は幹が高くそびえ上部に葉が茂っている木はクバの木といいます。この木は神様の降り立つ神聖な木だそうです。
島を巡る手段としてレンタサイクルもおすすめします。のんびり自分のペースで島中を巡ってみるのも良いです。一人で回るときは立ち入り禁止区域などに注意しましょう。
カベール岬は、琉球の創造神・アマミキヨが降り立った場所と言われる伝説の岬です。地元の人々からも、竜宮神が鎮まる(しずまる)ところという神聖な場所として、崇められています。
琉球神話では、神様は海の向こうからお見えになると言われており神事でも地元の人々が水平線の向こうを拝む姿をよく見かけます。こうして遥かに続く水平線を眺めていると、確かに神聖なパワーを感じます。
続いて琉球の七大御嶽(ウタキ)「フボ-御嶽」に来ました。
「フボ-御嶽」は、先祖の魂が宿り、ここに足を踏み入れることができるのは、神職に携わる一部の女性だけで普段は草木1本も取ることが許されない神聖な場所です。立ち入り禁止の看板から先へ入ってはいけません。手前で静かに参拝しましょう。
神女が禊に使う神聖な井戸。イシキ浜の波間に、五穀が入った壺が流れ着いた時、この井戸で身体を清めたら壺を手にする事ができたという伝説が残っています。
「まずは琉球の歴史や、その意味を知って欲しい」
例えばカベール岬からまっすぐに続く道がありますがここはただの雰囲気がいい道ではありません。
久高島に降臨された神様が、この道を通って祭祀の場所に向かう神聖な道だと言われています。
神様はカベール岬からこの道を通って島に入っていくと伝えられています。
「感謝」から始まる神への祈り!
イシキ浜は、琉球国由来記の五穀伝説の地でもあり、今でも祭祀が行われています。
今でも年に一度、ここではウプヌシガナシーという祭祀が執り行われる最も重要な場所なのです。
この島で行われる祭祀は、まずは神に対して感謝の祈りから始まると言われます。
感謝の祈りから始めて、国王の長寿、国の繁栄、五穀豊穣、航海安全などを祈るのだそうです。
琉球国由来記の五穀伝説の地でもあり、今でも祭祀が行われるイシキ浜で 神聖なるイラブー。
この島の特産品でもあるイラブー(エラブウミヘビ)は沖縄の食文化のひとつです。
久高島では、琉球王朝時代から、国王への献上品として最高級のイラブ―燻製を作る技術が受け継がれてきました。
七日間かけてじっくり燻製にされ真っ黒なイラブ―になるようです。
これらはイラブー汁として提供されたり、粉末を滋養強壮剤として飲まれています。
また、2015年にはイラブー粉末を練り込んだ、高級なちんすこう「きんそこう」も誕生しました。久高島のお土産にどうでしょう?
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おしまいに
このような観光地と島に住んでいる人々が共存していくには様々な苦労があったかと思います。
過去に思いを馳せながら巡ることかできます。
自転車を借りることができましたので、ぐるぐると散策がオリエンテーションにもなって楽しかったです。
土蔵を改築し、展示館になっていたり、様々な美術品をはじめ当時の生活用品の展示がご覧いただけますので、これはどこから来たものなのかを想像するとより楽しめると思いますし、深みがあります。
奥の聖地とされるところは、木々が取り囲んでおりとても広いです。さらにその内部には客殿や主家などの建物が軒を連ねています。
この広さでどれほどの権力があったのか当時を窺い知ることが出来ますね。四季を感じる庭園は、紅梅、白梅が美しい前庭で春を感じることができ、夏にはまた別の主役が生まれます。大庭は、池を中心に様々な植物が植えられています。
ここの神様はどれ程の方だったのかエピソードに事欠かないですね。
ご参考までに。